篝
19-Jul-07 AM 02:20
「僕はきっと・・・、この運命の答えを知っている」
上空に投げた光の刃が砕け、降りしきる水しぶきと混ざり光の雨となる
「君があの時、誰かを失って怒りで塗りつぶして心を支えた時。僕は言ったよ」
「きっと、この空虚も背負ってあげなくちゃ・・・ってね」
目に決意の篝火が灯る、光の雨がまるで彼に共鳴し震え、音を響かせる。
「きっと、いつか彼も死ぬだろう。もしかしたら先は君かもしれない」
「君はその時間を、空虚を恐れて・・・少しでも長くしようと」
「でもね、それじゃあダメなんだ」
「大切なのは少しでも長い時間を過ごす為に世界を拒絶することじゃないんだから」
「君が彼を少しでも長く見ることでもなければ彼が君を見る事でもない」
右腕を百合子に向け言葉を紡ぐ。
「それは、相手と歩む未来で、現在(いま)よりもずっと先にある困難と幸福を一緒に歩むことなんだと思うんだ」
「限られた時間の中、誰かと肩を並べて進みたいと思う世界。例え短くても困難も幸福も分かち合おうと支え合う未来」
「虚しさじゃなく、喪失感じゃなく満ち足りていたと感じられる。その終わりが悲しみであっても乗り越えられる・・・そんなかけがえのない現在(いま)」
「僕はそれこそが恋(あい)じゃないかと・・・そう思うんだ!!」
目を見開く、黄昏の目が宝石の力と彼女の境界を選び抜く。
「だから、僕は今の君を・・・」
狙いは宝石の力・・・ただ一点!
「否定する!!」
結界を張り、相手の動きを制限させ、能力4で宝石の力のみを選び抜き否定し一気に減衰させます
能力4321/